エクソソームとは何か?
最近、再生医療に関係する用語で取り上げられることの多くなったエクソソームですが、今回はその実態について書いていこうと思います。
エクソソームは一言で言えば情報伝達物質の入ったカプセルです。
最近の研究でこの物質が体中を駆けめぐっていることが分かってきました。
最新研究で分かったエクソソームの役割と利用法
体中に駆け巡っているこのエクソソームは、最近の研究で細胞同士の情報伝達物質として活躍していることが分かりました。
具体的には臓器同士の情報伝達です。
これまでは、脳からの何らかの指示で各臓器が活動していると考えられてきました。
実はそればかりではなく、例えば心臓と肝臓、腎臓といったように、脳以外の臓器が直接、他の臓器と通信しているらしいのです。
マイクロRNAを解析して病気の早期発見
先ほど、エクソソームはカプセルだとご説明しましたが、そのなかに情報そのものの物質であるマイクロRNAという物質が詰まっています。
そのマイクロRNAの信号を読み取ることで、例えば心臓の発している信号を読み取り、隠れた病気の発見につなげる技術の研究が進んでいます。
がん細胞もエクソソームを利用していた!?
私たちの2人に1人がガンになると言われていますが、そのがん細胞もまた、エクソソームを通信手段としています。
エクソソームは情報伝達物質ですから、そこに何の情報を含めるかで、人間の体にある細胞等を上手く利用できてしまうのです。
例えばガンの厄介なところは他の臓器等への転移ですが、ガン細胞はエクソソームを利用していることが解明されました。
がんを転移させない技術の実用化
ガン細胞の発するエクソソームは操作することが可能だそうです。
その情報を操作したマウスの実験では、ガン細胞の転移をほとんど抑えることができています。
この技術は現在実用化に向けて研究が進んでいて、2020年の実用化を目標としているようです。
がんの転移を抑えることが出来れば、ガンで命を落とす人が格段に減るのではないでしょうか。
有効なエクソソームを含む食品と利用法
緑茶
緑茶に含まれるカテキンは以前から抗がん作用があることが知られていますが、この抗がん作用もエクソソームが関係していたことが分かっています。
ショウガ
ショウガには肝臓を保護するエクソソームが含まれているそうです。
お酒を飲むときに摂取しておくと良いそうですよ。
ゆで卵(にわとりの卵)
卵は卵でもゆで卵にエクソソームの効果があるのだそう。
具体的には動脈硬化の予防と記憶力のアップだそうです。
記憶力の悪い私も食べたくなってきました。
勉強する前なんかに食べたいですね。
ウコン
ウコンに含まれるクルクミンは、こちらも抗がん作用で、ガン細胞の増殖を抑制させる効果があるそうですよ。
まとめ
今回はエクソソームのはたらきや活用法について書いてきました。
エクソソームは様々な活用法がありそうですが、病気の予兆まで掴めるそうで、予防医療にも大変期待できそうですね。
今回は国立がん研究センター落谷孝広さんのお話を参考に記事を作成させていただきました。
2020年の実用化を目標にしているとのことなので、どんな未来が来るのかとても楽しみになってきました。
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